5,6年前の仕事。
本来なら間口から柱、垂木まで木割りで決めなくてはいけないのだろうが、
3間の間口なので中央の入口の寸法設定が大変だった。
震災前は2枚引違であったが、本堂なので2枚引違には出来ない。
4枚引違で考えると開口部分が十分に取れない。
大きく取ると横の蔀戸部分が狭くなって釣合が悪くなる。
建具1枚の有効寸法から間口を決めていった。
そして唐戸も枠見付寸法など感覚的にバランスを考えて割り付けていく。
内、外陣の柱間隔も問題であった。
均等に割ってしまうと中央が狭く感じる。
同時に菱欄間の割付もなかなか上手く納まらない。
完成してしまうとなんとも思われないものであるが、小さな寸法で悩んだ物件である。