最近思うに、大きな家より小さな家の方が面白い。
小さい方が考えぬいた面白さや、凝縮された感じがする。 大きな家は間取りが間伸びして緊張感がない感じがする。 下写真は設計は友人のH氏。 延べ16.7坪であるがゆとりの感覚も十分ある。 ![]() ![]() ![]()
あんまり いい石臼でもない。
捨てようかな、 どうしようかな、 とも思ってみた。 でも でも、蹲に再利用すると素朴感がでていい感じ。 さざんか梅雨のなか 蹲に信州カラマツの 木の輪切り浮かべて 起風と焼印を押してみた。 と詩的な感覚になるのが また不思議。 ![]() 「これ、捨てないで使ってよ」 とお施主さん。 指 差したのは、前の建物解体時に残ったたくさんの延石。 古い延石は表面がガタガタで加工すると新しいのを買うより高くつきそう。 完成ギリギリまで使途、思い浮かばなく、最後の最後まで宿題が残ってしまった。 でも、物事は諦めず執念で。 よく歩くところは危ないので、あまり歩かないところに無理やり使ってみる。 凹凸はそんなに違和感無く写真のような趣のある感じで納まった。 既製品を使ったどこにでもある家は愛着のない家になってしまう。 再利用した昔の物は、新建材に無い思いが宿っている。 そうしたことの積みかさねが、他人に自慢の出来る我家になる。 まずは成功! ![]()
夏、
外部にコンクリートなど熱容量の大きいものを使っているところは、日が陰っても蓄熱した熱が徐々に放熱して外部温度がなかなか下がらない。 金属板など熱容量の小さいものは日が陰ると外気温と同じに下がっていく。 冬、 家の中でコンクリートなど使うと、昼の暖かい熱を蓄えて夜放熱することにより温度変化をゆっくりと急に寒くならない。 そんなことから、家は外部では熱容量の小さいもの内部では熱容量の大きいものが理想である。 この家では写真右のように一部にコンクリート壁を使っている。そして異種構造になるので構造体とは縁切しています。 このコンクリート壁、温熱環境において微々たるものであるが、私の理念として作ってみた。 また、正面茶色の部分は襖紙を貼った和室との間仕切りハンガー戸、普段は壁のようにイザと言うときだけの用途です。 ![]() 下写真は3枚引戸、普段は建具がどこに収納しているのか判らないように右の押入れに引込んで隠しています。 ![]() また、その押入れ片開戸(写真右)も漆喰の色に合わせての塗装で壁感覚です。 ![]() おもしろディテール 屋根母屋のアルミ小口板が雰囲気をかなり引き締めてくれる。 本当に小さなことでどうでも良いことだが、薄い板で曲げ加工するとシャープさが出なくて野暮ったさが出る。このアルミのほど良い厚さのシャープさが良い。 設計屋さんがディテール云々とうるさく言うのもその人の譲れない感性からくる。 こんなことが施工屋さんから見ると胡散臭い所でもあり、敬遠するところであろう。 ![]() この納まりはオーベルジュ土佐山や梼原の室内プールを設計された細木建築設研究所のアトリエの屋根梁ディテールを真似てみた。 オーベルジュ土佐山を見るまで細木茂さんの名前も全然知らなかったのだが、その建物見て感激、少しでも足元に及ぶようになりたいものと思うようになってしまった。 本当に自分自身で考えた物ってほんの少し、借り物、寄集めの集大成みたいな私である。 そして色々なものを少しでも消化してバランスが取れたらとも思っている。 軒天 製材所に頼んで作った別注の杉のリブ板貼、自分で柿渋塗りました。 ![]() 2階書斎兼ホール 左手摺と机上前は物が落ちないように強化ガラス入れています。 写真左側の床は格子です。 この机の天板は杉熱圧延 机に座ると正面に山が綺麗に見えて癒してくれます。 ![]()
生活をするということ、適度に外部から見られないことが落ち着いた空間となる。
また、小さい空間でもウッドデッキが開放感と部屋の広がりをもたらします。 そんなことからここでは、内外からの見え方で塀の高さを何回調整したことだろう。 塀の高さや板間隔、少しの違いで大きく変わる。 大工さんにその場で板間隔を指示したり、立ったり、畳に座ったり、寝転がったり外から見たり。 こういう時、他の仕事は手付かずでこの現場にへばりついていた。 そして工務店で良かったとつくづく思う。これが設計事務所だったら早く決めろと怒られて妥協してしまうのだろう。 でも悪い癖がついて現場での進行具合で決定することが多くなってしまった。 経営者失格である。 冬、山を見て日向ぼっこ。時間がゆっくり過ぎていきます。 ![]() 夏、この家の敷地の夜風は西風である。 プランを作るのに一番念頭においたのは、涼風取入れである。 当初外部については、塀に回転戸を何箇所も付けて西からの涼風を取入れとしたが、住まい手はそんな面倒なことしないのでないかと、写真のような塀にした。 ただ、コンクリート打放しの壁を斜めにして、涼風がコンクリート壁に当たりサッシュを介して部屋のなかに入ってくるような意図だけは残した。 ![]() また内部については、西日を避けるため西面は壁ばかりにしている。 そして和室の出窓の地窓は正面に壁、地窓の両妻に窓をつけて風の入口としている。 2階の西面は細い巾の開き戸を2ヶ所つけている。 当社は西日対策と涼風取入れを積極的に取り組んでいる。 ![]()
淡路島では長屋+本家+裏座敷と3段構えの配置が農家に多い。
そして、一世代毎に棟別に新築・修繕をして経済的負担の分散をしてきたと言う生活の知恵があり、こうした分散によって贅沢にお金をつぎ込むことができた。 お隣さんに負けるものかと言う意識があって、京の着道楽、大阪の食道楽、淡路の家道楽と自嘲する人も多い淡路島。 そして高度成長期、その家の経済力の波もあり一度に全て建ててしまう傾向も見られたが、数十年後また百年後の子孫が屋根替時期の重複時などの負担が心配である。 島外の人は納屋にまで本葺瓦と驚く人も、でも地震後そう言う風潮も意識も無くなってしまった。 そして話し変わって、 今回の写真の家は長屋と太鼓塀の位置に娘夫婦世帯の増築物件である。 太鼓塀の出桁の通路は本家と長屋の間を雨に当たらずに行く通路、 そして長屋のオブタと言う外空間、ここは農作業場、洗濯物干場、自転車置場、ある時は外部の応接空間、勿体ないと思われるが長年の生活の知恵で続いてきた空間を設置している。 このような空間が人にゆとりを生みだすのではと期待している 現代では、2世帯生活と言う食事は別の生活様式に変わってきて、建物機能の要求も変化してきているが、ここでは永遠と続いてきた歴史の流れの建物配置にすなおに従っている。 オブタ ![]() ![]() 太鼓塀の出桁下通路 長屋と本家との間にあり、便所・浴室・物置あるいは門など集めた棟は外部と遮断する塀としての機能もあるため太鼓塀と言われる。 この出桁少し短かった。もう少し桁の寸法を外へ長く出していたらと悔やまれる。 ![]()
その土地の美味しいものと言って探しても駅前では見つかるものでない。
どの駅を降りてもみな同じ! 高度成長期から日本の各地は地域性が無くなってきた。 かろうじて観光地と称するところで地域特有のものが残っている。 住宅においても顕著に現れ、プレハブメーカーの住宅とそれに追いすがる一般工務店のサイディングの貼った建物群が一般的な風景となってきた。 所々に南欧風とかシンプルモダンな建物が自己主張して建っている。 そう言った事から、私も商売である限り世間の流れに流された建物も数多く建ててきた。 でも周辺の風景に馴染む建物をと言う意思も働いている。 当初はOMソーラーは淡路のいぶし瓦の家に似合わないなと思ったり、金属屋根に抵抗感を持ったり、OM集熱の横を無理やり瓦葺にしたり試行錯誤したものだ。 今は、必然性の伴ったデザインが一番と素直なデザインになっていると思う。 下記の写真はそういった意思の働いた家です。 ある人の感想、 「この土地に よく似合っているわ。」の言葉に感激! 綺麗といった言葉より、周辺に馴染んでいることの方が私としては嬉しい。
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