客殿の広間を通って襖を開けると裏庭が目に飛び込んでくる。
このガラス障子を通して見る明暗のバランスが微妙でもあるし、スリガラスで扇形の模様の障子デザインは当時としては妥当なところかなと思ってしまう。
ここには皐月の古木が2本あったが数十年前に1本枯れて無くなった。
また、右に経蔵があったが阪神淡路震災で倒壊撤去され下の石組みのみが面影を残している。
江戸時代には海を渡って大阪から皐月の花見のために商人などが来島していた。
残存する書付を見ると、皐月を愛でて詠んだ数点の歌が残っている。
よくぞ淡路までと、交通事情を考えると不思議な思いに駆られる。
昔の旅というものの状況、どういうものか古のロマンに少し浸ってみる。
サツキの開花時期に撮った写真
赤く咲いている部分が1本の皐月の古木